Thought Leadership

パーソナル化とユーザー体験のバランスを取ることがすべての人にメリットをもたらす理由

11月 13, 2018
By Garrett McGrath, VP, Product

わたしたちの業界は、特にアイデンティティやパーソナル化、プライバシーに関して、日々進化を続けています。そんな中、ルビコン・プロジェクトでは常に、顧客ベースのパフォーマンスを改善しつつ、これらに関連した問題を解決するうえでテクノロジーの最善の活用方法を見出す取り組みを続けています。世界で最も効率的で透明性が高く洗練されたデジタル広告マーケットプレイスとなることが目標の当社にとって、このことは中心的トピックとなります。

当社のエコシステムで行われるほぼすべての取引の中心には、匿名でありながらターゲット対象可能なID、またはそれの代わりになる何らかのものが存在しています。ウェブの世界ではこの目的でクッキーが長らく使用されており、最近ではモバイルアプリ内のインプレッション機会においてはデバイスIDが使用されるようになっています。

アドテクノロジーの歴史をたどると、少量データを保持できるブラウザクッキーと、さらにそのデータをブラウザに参照させることで、アイデンティティの保存と送信を行ってきており、ブラウザクッキーは過剰に使用されてきていました。この業界が非常に大きな規模に成長した中で、現在ブラウザクッキーはアイデンティティの媒体として、膨大な量のウェブトラフィックの中で識別子の目的で使用されています。すべてのクッキーはドメインベースであるため、一つのアドテクノロジー企業が別のソースからのアイデンティティ信号を共有するには「クッキーシンク(同期)」と呼ばれる作業が必要となります。ドメインからドメインへとユーザーIDを取引するこのプロセスにより、広告配信に使用できる(ある程度信頼できる)共有アイデンティティのフレームワーク構築が可能となります。

ただしこのプロセスは次のような問題を引き起こします。この「同期」システムのプロセスでは、ブラウザやネットワーク帯域、またエンドユーザーに大きな負担をかけることになります。元来、ブラウザのクッキーはアイデンティティの管理・輸送に使用されるよう意図されて設計されていないからです。

また同時に、インターネットはますます「モバイル化」の一途を辿っています。アプリの使用に起因するトラフィックは急上昇を続け、ウェブブラウザの成長を大幅に超過しています。前述のように、アプリ内ではより高度な方法で「アイデンティティ」の送信が可能です。デバイスIDなら、使用するアプリやドメインに依存せず、それが表す機器以外とは何の関連性もないため、常に同一で一意の識別が可能となります。

最近、ウェブのほうでも、デバイスID同様の働きをするブラウザベースのソリューションの開発に努力が傾けられています。それは、デバイスID環境と同様に動作するクッキーベースのシステム(これはブラウザ環境のため必要なもの)です。これらのシステムは一意または共通の識別子の使用を試みるため、「同期」の必要性を軽減することで、アドテクノロジーネットワークの影響を改善するとともに、広告のためのアイデンティティの概念を向上します。

そのため最近、ルビコン・プロジェクトでは、Ad ID コンソーシアムのサポートを開始しました。コンソーシアムの会員は共通の名前空間を使用することで、セラーはサポートを要求されることなく、共有クッキー資産を使用することができます。コンソーシアムでは大半のクッキー同期の必要をなくすことで、ユーザー体験やネットワーク負荷、ページ読み込みパフォーマンスを改善しつつ、より信頼できるアイデンティティを実現する共有IDシステムを構築しています。結果として、ユーザーに対してよりターゲットを絞った広告が提供でき、バイヤーにとってもセラーにとってもより優れた結果をもたらすことができるのです。

 


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