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Prebid のユーザーIDモジュールは、いかにしてパブリッシャーを支援するのか

2月 3, 2020
By ルビコン・プロジェクト

「誰もいない森で木が倒れたら・・・」

閲覧者が特定できない環境でプログラマティック広告が表示された場合、それは価値が提供されたといえるでしょうか。マーケターとって、その価値は十分に供給されたとは言えません。バイヤーにとって、IDのマッチングはターゲット広告の運営に不可欠なものです。パブリッシャーにとって、IDのマッチングはそのインベントリの価値を向上させ、マネタイゼーションを促進するものです。

従来、IDの追跡調査にはサードパーティー Cookie が利用されてきました。しかし、Google Chrome によるサードパーティー Cookie のサポートを2020年までに中止すると発表したことからも分かるように、サードパーティー Cookie を利用することがますます難しくなっており、絶滅の危機に瀕しています。Cookie データの同期はブラウザにとって重荷であり、ページ読み込みに遅延を発生させるため、ユーザー体験を劣化させ、断片化やデータロスの原因ともなります。

IDマッチングが売買エコシステムにそれほど重要な役割を担っている以上、業界全体がIDに関し一枚岩となることが得策でしょう。そのためには、アドテクのアプローチをパブリッシャーが各自でデータ管理できるような形に標準化する必要があります。このことは大変に思えるかも知れませんが、千里の道も一歩から、です。そこで、Prebid のユーザー IDモジュールの出番となります。

Prebid のユーザーIDモジュールでマネタイゼーションを改善

パブリッシャーは、Prebid のユーザーIDモジュールを利用して、The Trade Desk Unified IDLiveRamp Identity Link、および LiveIntent ID など、数多くの標準化されたIDソリューションにアクセスできるようになります。パブリッシャーは、Prebid のユーザーIDモジュールを介して、ヘッダー入札ラッパーでのファーストパーティー Cookie を管理するとともに、どのIDがどのバイヤーに送信されるかを制御できるようになります。パブリッシャーや DSP は、IDを数十件の需要元と同期する必要がなく、より効率的なユーザー情報の特定が可能になるため、プロセス全体を合理化できます。それにより、作業量が軽減され、既知のユーザーの特定がより効率的になります。

すべての道はコミュニティー指向の標準識別子に通ず

パブリッシャー指向のアドテックにおけるオープンソース化と標準化がさらに発展することで、パブリッシャーはより直接的にIDとデータを管理できるようになります。一方、Prebid.org The Advertising ID Consortium などのイニシャティブにより、IDを共同共有財産へと変えていくコミュニティー主導によるプロジェクトが実施されています。重要なことは、コラボレーションの精神を大切にすることで、ファーストパーティーデータへの際限なきアクセスを誇るウォールドガーデンと独立企業とのより拮抗した競合が可能になるということです。しかし、IDに対するより協調的で標準化されたアプローチへの最初の一歩は、Prebid のユーザーIDモジュールを採用することからはじまります。

Prebid.org について、またID関連の課題に対するルビコン・プロジェクトの取り組みについて詳しくは、contact@rubiconproject.com までお問い合わせください。


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